サモンナイト〜クラフトソード物語〜では違った角度からの
  リィンバウムの世界を垣間見ることができる。
  舞台は『剣の都ワイスタァン』。武器が支配するこの都の世界観を紹介しよう。

 大陸でも1,2を争う武器の特産地、それが海上都市『剣の都ワイスタァン』である。
 武器を鍛える鍛冶職人はどこの国にも存在するが、ワイスタァンの武器はその切れ味、バランス、秘められた神秘の力、そして芸術性の全てにおいて、高品質である。
 現在のワイスタァンは『七鍛聖(しちたんせい)』という最高評議会が政治を行っている。
 かれら鍛聖はワイスタァンの最高責任者ではあるが、実際に武器を製作しているのは『銀の匠合(しょうごう)』と『金の匠合』という、ふたつの大きな鍛冶師の組合である。銀の匠合は昔ながらの職人の匠合であるのに対して、金の匠合は商売をなによりも優先する、利潤追求型の集団となっている。
 近隣の多くの街で出回っている、安い『ワイスタァン製』の武器のほとんどは、この金の匠合で造られたものであり、ときには二桁以上もの値段の差があるという。
 しかし、そのように安価なものであっても、ワイスタァン製の武器の出来は非常に水準が高い。このため多くの剣士が、いつかはワイスタァン製を、と考えてやまないのである。

 剣の都『ワイスタァン』の発祥は、召喚術の登場に端を発する。
 召喚術の誕生によって、人々は異世界からの侵攻に対抗するすべを得たが、同時にそれは、一部の人々のみが使うことのできる力であった。
 まして召喚術とて万能ではない。
 足りない兵力を補うためには、召喚術を使えない人間でも扱える、異世界からの侵攻に対抗しうる力を用意するしかなかった。
 そこで、『召喚獣の力が込められた武器を作る』ことが考案された。
 結果、「炎の聖霊」をはじめとした召喚獣の力を借りて鍛えられた『武器』は、強大な力となり、異世界からの侵攻をくい止めることに成功する。
 しかし、エルゴの王が戦乱を終結させてのちも、『武器』の需要がなくなることはなかった。
 戦乱を望む国々に、リィンバウムに残ることを選んだ「炎の聖霊」を悪用されることを恐れた鍛冶師たちは、彼を海底に建てられた塔にかくまい、その上に街を築いたのである。

 武器を鍛え上げる人々のことを、リィンバウムでは総じて『鍛冶職人』と呼ぶが、剣の都における『鍛冶師』は、それとは少しだけ意味合いが異なる。
 彼ら剣の都の鍛冶師には、一級の鍛冶職人であるのと同時に、優れた『剣士』であることが求められるのだ。
 剣の都は元々『炎の聖霊を悪用しようとする外敵から護るため』に建造されたため、鍛冶師自身も街を護る戦士でなければならないのだ。
 このためワイスタァンの武器は『武器を知るものが鍛える』ことになり、多くの剣士が、ワイスタァンの武器を手にしたがるひとつの要因となっているのである。

 ワイスタァンの鍛冶師は、リィンバウムの多くの職業と同じように召喚師や召喚獣の力を借りて、武器の制作をおこなう。
 召喚獣は助手としての協力という役目もあれば、武器の切れ味(攻撃力)を強化したり、特別な能力を付与することなどのために使われることもある。
 どのような召喚獣をパートナーにするかは、鍛冶師がなににこだわって武器を制作するかで選ばれることになる。
 中には剣士として戦うことを重視して、武器の制作とは関係ない召喚獣を連れている場合もあるという。


召喚術の庇護を受けられない人々の剣であり盾。
 リィンバウムの人々の中で、召喚術を使うことができるのは、ごく一部である。
 召喚術を使うことのできない人々が、外敵から身を守ったり、戦争をするためには、召喚術以外のなにかに頼らざるを得ない。
 それが剣であり、剣士という職業なのだ。
 彼ら剣士はその名の通り剣(もしくは武器)を使った戦いのエキスパートで、その武器の腕を生活の糧としている人々である。彼らの多くは冒険者や傭兵、ときに暗殺者として、戦いの中に身をおいて生活している。
 広義としては騎士や(武器を用いる)格闘家、忍者なども『剣士』ということができるだろう。


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